フラップの学習コラム

算数が苦手な子に表れやすいサインとは？

――「できない」には、必ず理由があります。

フラップのコラム第2回の今回は、算数・数学担当の私が“算数・数学シリーズ”第1弾として、
「算数が苦手な子に共通する３つのサイン」を取り上げます。

小学校高学年になるころ、「算数が苦手で心配です」というご相談をいただくことが増えます。
多くは「センス」や「才能」の問題ではなく、学習の段階で生じた小さな理解のひずみが原因です。
早めに気づければ、苦手意識が大きくなる前に立て直せるでしょう。

① 計算はできるのに、文章題で止まる

計算は得意でも、言葉を数式に置き換える力が十分でないと手が止まります。
数字だけを追ってしまったり、そもそも問題文を読み切れていなかったりするケースが少なくありません。
ここでは問いかけや音読が有効です。
少人数制のフラップでは、このような場面で先生が直接「問題は読めたかな」「音読してみようか」などと声をかけられます。
ご家庭でもすぐに取り入れられる方法ですので、ぜひ一度試してみてください。

② 同じミスを繰り返す

主な原因は、手順が固定されていないことです。
最初に教わった方法が定着する前に自己流へ流れ、誤りが習慣化してしまいます。
手順をメモして毎回参照する／定着するまで（メモを見なくてもすらすら解けるまで）繰り返すことで、落ち着いて修正できます。

③ 答えが合えばOKだと思っている

はじめの式や途中式、図を残さない子に多いタイプです。
学年が上がって問題が複雑になると詰まりやすくなります（小5の割合・速さなどが壁になりがちです）。
答えだけに意識が向かないよう、「この問題はどうやって解いたの？」と短く問いかけ、考え方を言葉にするきっかけをつくりましょう。
「なんとなく」と答えたり、数字だけを並べる説明が続く場合は要注意です。

算数の苦手には、それぞれに明確なサインがあります。
焦らず、その子の中にある理解のひずみを見つけていくことが克服への第一歩です。
フラップの小学生コースでは、最大4人までの少人数指導を通じて、
「手元を見ること」「問いかけること」を大切にしながら、確かな理解と自信を育てています。

次回は、算数のつまずきの中でも特に多い計算ミスについて、よくある誤解と改善のヒントをお伝えする予定です。

算数・数学担当